5月15日(土)に、5月のインプロワークショップを行いました。
今回のワークショップは対面での開催となりました。一緒にショーに出たメンバーも含めて、じっくりと探求することができました。また、今回は七五三木さんが初めてファシリテーターを務めました。
本日行ったゲームは以下のものです。
・なんでもバスケット
・何しているんですか
・クレーマー
・バウンサー
最初は、自己紹介と近況の報告をしました。最近の出来事やそれに対する各々の見方や考え方を語る場面もあり、お互いに対する新たな発見もありました。また、インプロの背景にあるマインドと日常生活を結びつけて考える機会にもなりました。
その後、ゲームを一つずつ行い、ゲームの最中の自分や相手の状態やゲームそのものの楽しさについて、考えたことを共有していきました。
・何しているんですか
このゲームでは、一人が何かをしているマイムを行い、次の順番の人が「何しているんですか」と聞いたら、全く関係ないことを答えます。そして、それを聞いた次の順番の人がそれを行い、また次の人に聞かれて、と続いていくゲームです。
作業に夢中になると聞かれた時に何も浮かばなくなったりする場面がありました。一方、突然その場でアイデアを思い浮かぶこともり、インプロで言う「自然発生的」に考えることができました。後半では、次の順番の人はその作業に参加してから聞くことにしました。そうすると、シーンへの没入具合が高まり、新しいアイデアを思いつくのがより難しくなりました。一緒にシーンを作り上げる相手を良く見ることで、答えにくい場面も分かるようになり、「相手を見る」ことについても考えることができました。
・クレーマー
クレーマーは、あるプレイヤーがクレーマーとなり、商品についてのクレームを言いにお店にやってきます。ところが、それが何の商品かをクレーマー本人は知らず、店員役のプレイヤーとお客さんは知っています。そこで、クレーマーが店員役のプレイヤーやお客さんの反応から自分がクレームを言いにきた商品を当てるというゲームです。このゲームではクレーマーだけが何を返品しにきたのか知らないので、最初は絶対失敗するようになっています。クレーマー自身は自分の商品が何かを予想して行動することで、店員役のプレイヤーやお客さんの反応を引き出すことができます。インプロで言われる「リスクをとって」行動を起こすことがヒントに繋がりますし、その行動が商品に当てはまっても、違っていても、お客さんは楽しく見ることができます。「リスクをとる」ことについて考えると共に、誰でも楽しむことが出来るようなゲームの凄さを感じることができました。
・バウンサー
バウンサー(門番)は、VIPルームに入ろうとするキャラクターを止めます。キャラクター自体は、事前に書かれたものから選び、キャラクターを演じるプレイヤーはそれを見て演じます。ただし、バウンサー役のプレイヤーは演じられているキャラクターを知りません。そこで、キャラクター役のプレイヤーの演技から推測して、それを当てるというゲームになります。ここでも、プレイヤーがリスクをとって演じることが話題に上がりました。また、キャラクターを演じるプレイヤーがどれくらいのヒントを出すかが、ショーの面白さにつながってくるという話題も出ました。
今回は、これまでのアーツラボでは扱っていなかったゲームをいくつか行いました。その中にもこれまでやってきたインプロの要素を見つけることができ、興味深かったです。また、それらのゲームをショーで行う際の視点についても考えることができました。
インプロでは、ゲームを通して自分の状態に気付いたり、ゲームを支える考え方(マインド)について知ることができると感じることができました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
アーツラボでは、ワークショップの参加者を募集してます。このHPやTwitter、Instagramにてお知らせしますので、ご覧ください。参加をお待ちしております。
今回のファシリテーターの七五三木さん
近況報告では、じっくりとお話を聴くことができました
突然「何してるんですか?」と聞かれると頭が真っ白になります
クレーマーが相手の様子をよく見ながらクレームを言っています
サングラスをかけたバウンサー